2021.08.05
フリーペーパー「となりの農家さん Vol.1」を発行しました
愛知県愛西市にある「中野菜園」。ここでは、なんと13年連続でミニトマトの収量を伸ばし続けている。その裏には、「管理」と「信頼」、そして「葉の色」に込められた深いストーリーがあった。
代表の中野悦宏は19歳で就農。最初は数字や管理にこだわり、ECやpHの調整に没頭する日々。しかし、思うように成果が出ず、焦りが周囲への厳しさへと変わっていった。そんな中、父の病気という転機が訪れる。
ある日、パートさんからかけられた「任せて病院に行っておいで」という一言。その言葉に背中を押され、初めて"仲間に任せる"という決断をした。結果として荒れた畑の中でも収穫されたミニトマトの姿に、中野は涙を流した。「農業とは、植物の生命力を活かし、人が愛情を持って育てるもの」――そう再認識するきっかけとなった。
この体験を機に、中野は「脱・管理農業」へと舵を切る。現場の判断をパートさんに任せ、自主性を尊重することで、現場の空気はガラリと変わった。作業の効率も上がり、品質も維持されていった。
しかし、もう一つの課題が残っていた。冬場に目立つ「葉の黄化」だ。葉が黄色くなると、光合成が弱まり、収量も落ちる。何年も試行錯誤を重ねていた中野だったが、ある日「二価鉄」という資材の提案を受ける。試してみると、驚くほどに効果が現れた。
葉の緑が安定すると、作業するスタッフの表情まで明るくなった。朝、ハウスに入ってまず葉の色を見ることで、その日一日が前向きに始まる。こうして、植物と人、両方の力が引き出されていったのだ。
中野菜園の「数字では語れない」農業の哲学。すべてはここに詰まっています。
🌱 葉の色が薄くなりがちな冬場に、中野さんが使っているのが「鉄力あくあF10」。葉面散布を続けたことで、葉色の安定や元気な樹姿につながったそうです。
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